「ビルダーと描く新しい価値創造」AWS Summit Japan 2025 基調講演レポート | AWS Summit Japan 2025
AWS Summit Japan 2025が開幕しました!AWS技術やその活用事例が集うイベントです。本記事では、基調講演1日目の様子をご紹介します。
日本最大の "AWS を学ぶイベント" AWS Summit Japan
AWS Summit Japan 2025は、AWSによる大規模なイベントで、2025年6月25日と26日に幕張メッセで開催されています。6万3000人が登録し、クラウド技術に関する重要な学びの場です。このイベントでは、参加者がAWSの最新のベストプラクティスや革新的なソリューションを学び、ビジネスの課題解決に役立てる機会が提供されます。
基調講演:「ビルダーと描く新しい価値創造」
アマゾン ウェブ サービス ジャパン の白幡氏は、このイベントを通じて「ビルダーと描く新しい価値創造」をテーマに、デジタルトランスフォーメーション(DX)やカルチュアルイノベーションの重要性を強調しました。
現在、クラウドに求められる役割は大きく進化しています。従来のコスト削減にとどまらず、新たな価値創造を生み出す重要な社会インフラとしての役割が期待されています。特に、レジリエンスやセキュリティは不可欠であり、ビジネスの変革を支えるためには「カルチュアルイノベーション」が必要です。
AWSは、日本市場に対して2兆26000億円の投資を発表しており、お客様と共に価値創造を実現するための長期的なコミットメントを掲げています。このような基盤づくりを通じて、変革を支援する姿勢が求められています。日本企業は、変革の最前線に立ち、最先端のイノベーションに挑戦しています。彼らは決して保守的ではなく、むしろ積極的な姿勢で価値創造に取り組んでおり、そのレベルは世界最先端と言えるでしょう。
ビルダーを支援するAWSのサービス
AWSは、変革を推進する「ビルダー」を非常に大切にしています。ビルダーとは、新たな価値創造を目指し、失敗を恐れずに新しいことに挑戦するすべての人を指します。このようなビルダーを支援するため、AWSは様々なサービスを提供しています。
モダナイゼーション
既存資産を活用するためのモダナイゼーションサービスとして、次のサービスが紹介されました。
- Oracle Database @AWS
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Amazon Elastic VMware Service (EVS)
これらを活用することで、既存の運用を維持しつつAWSのスケーラビリティを活用できます。
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AWS Transform
システムの移行に際し、生成AIの力を用いて、既存システムの複雑な依存関係や暗黙知を理解し、自動化・移行支援するサービスです。これにより移行プロジェクトの期間を年単位から月単位に短縮することを可能にします。
さらに、Amazon Connectは大阪リージョンでクラウドベースのコンタクトセンターとして提供され、国内での可用性を高めています。Amazon Aurora DSQLは、クラウドネイティブなデータベースとして高可用性を実現し、複雑なワークロードをシンプルに管理できるように再発明されています。
最優先事項:セキュリティ
AWSでは、セキュリティを最優先事項として位置づけており、AWS Nitro SystemやSonarism、AWS Shieldなどの事例が紹介され、高度なセキュリティ基盤への取り組みが強調されました。
生成AIを活用するためのサービスとインフラ
生成AIの分野では、Amazon Bedrockが大阪リージョンで提供開始され、Amazon NovaやAmazon Q Developerも日本語対応が進められています。さらに、GPUインスタンスの価格が最大45%値下げされ、生成AIの利用が促進されています。
地域創生への取り組み
変革の本質は「人」にあります。そして、ITの知識のみならず、「挑戦のマインド」が重要です。AWSが地域創生にこだわる理由は、イノベーションは一か所では生まれないため、各地域で変革のマインドを早くから育てることが大切だと考えられているためです。AWSは高専との包括連携協定による地域創生実現に向けたデジタル、AI人材育成に関する取り組みや、小学生向けの次世代の人材育成目指すSTEAM教育スペース「Think Big Space」をオープンなど、地域に根差した支援体制を構築しています。
ビルダーを支援するために、AWSプロフェッショナルサービスやAWSサポート、AWSパートナーが地域に密着したサポートを提供し、生成AI実用化推進プログラムも展開されています。これにより、ビルダーが目指す未来に伴走し、持続可能な社会課題解決へとつなげる取り組みが進められています。
さまざまな技術要素や事例が紹介
続くセッションでは、アマゾン ウェブ サービスのバイスプレジデントであるラフールパサック氏より、AWS Building Blocksや、データベースラインナップ、Amazon SageMaker Unidied Studioについての紹介がありました。また、AWS Transformについては、これまでのマイグレーションプロジェクトの知見から.NETやVMware、メインフレームからの移行など、様々な移行タスクの自動化の可能性についてご紹介がありました。
価値創造に向けて
ここまで紹介された技術やマインドをもとに、いかに組み合わせて価値創造できるか?これがビルダーに求めらています。
AWS SummitではAWSの他、数々の企業が出展し、技術や事例、サービスが集う学びの場です。ぜひ価値創造に向けた学びを進めましょう!