Amazon Bedrockでのチャットボットアプリ作成体験 | 社内ワークショップ実施レポート
生成AIが話題となる中、社内で「Amazon Bedrock」を使ったチャットボット作成ワークショップを開催しました。AWSやAIに初めて触れるメンバーも多く、実際に手を動かしながらアプリ開発を体験してもらう機会を作ることで、技術に興味を持ってもらうことがねらいでした。参加者の声や気づき、準備から当日の様子までのレポートをお届けします。
ハンズオン開催の経緯
こんにちは、新入社員の佐藤です。普段は、アプリケーションエンジニアとして、AWS CloudFormationやBedrockなどの技術に触れながら、最新技術の習得に励んでいます。
この度、社内でのAWS活用を推進する、AWS重要技術戦略チームを中心とした若手社員10名ほどで、ライフサイエンス事業部向けに「AWSハンズオンワークショップ」開催しました。AWS重要技術戦略チームは、社内全体のAWSの技術習得や情報共有を活性化するために、エンジニア育成や、勉強会をはじめとする様々なイベントの開催、社内外への発信活動を推進している、部門横断型で活動しているチームです。
今回のワークショップは、その一環で、「普段業務でAWSを使っていないメンバーが、AWSを実際に触る機会を作ろう」という目的で、社内のライフサイエンス事業部向けに実施しました。ライフサイエンス事業部は、医療機器や化学分析機器の専門知識を持ったメンバ―で構成され、保守点検や修理業務や、ライフサイエンス領域におけるITインテグレーションサービスを担当しています。今後、さらにライフサイエンス業界向けのDX支援を進めていく中で、AWSを活用するためのきっかけを作りたいと思い、実施しました。
ハンズオンの内容
今回のワークショップでは、Amazon BedrockというAIサービスを使った「チャットボット(自動応答するAI)」を作る体験をしていただきました。AWSのいくつかのサービスを組み合わせて、実際に動くアプリを作る流れを体験します。

Amazon Bedrockの概要
Amazon Bedrockは、AWSが提供する生成AI(ジェネレーティブAI)のサービスです。たとえば、チャットボットや自動文章生成など、「AIが文章を考えて返してくれる」仕組みを簡単に使えるようにしてくれます。
Amazon Bedrockって何ができるの?
Amazon Bedrockでは次のようなことを実現できます。
- AIが文章を考える
質問に答えたり、文章を要約したりできます。 - 画像やデータを元にAIが回答
画像認識やデータ解析も可能です(今回はテキストのみ)。 - AWSの他のサービスと組み合わせて使える
たとえばWebサイトやアプリの中で使えます。
ハンズオンの全体像とサービスのつながり
このハンズオンでは、みなさんが実際に手を動かして「AIチャットボットの仕組み」を作ります。難しい専門用語はできるだけ使わず、流れやサービス同士のつながりをイメージしやすいように説明するよう、心がけました。
使用するサービスと役割
サービス名 | 役割 |
|---|---|
AWS Amplify | Webサイト(見た目)の公開や管理を簡単にしてくれるサービス |
AWS Lambda | サーバーの代わりに「ちょっとしたプログラム」を動かす場所 |
Amazon API Gateway | Webサイトとプログラム(Lambda)をつなぐ受付係 |
Amazon Bedrock | AIチャットボットの「頭脳」部分。質問に答えるAI |

公式ワークショップ資料をベースに、画面共有でAWSマネジメントコンソールの操作を実演しつつ、参加者一人ひとりが実際に手を動かせるように専用環境を用意しました。
ワークショップの準備・当日の様子
開催にあたり、チームで各役割を決め、事前準備を進めました。私は進行役として、チームメンバーと事前にハンズオンを実施し、業務で使ったことのないサービスについても理解を深めました。
当日は、サービスやコードがどう動いているのかを分かりやすく伝えるためにスライドを作成し、「どこで何が起きているのか」「なぜこの操作が必要なのか」「AIがどんな仕組みで答えを返しているのか」「サービス同士がどうつながっているのか」を、図やコメントで詳しく解説しました。初めてのファシリテーションで緊張もありましたが、専門用語が多くなりがちな内容を、身近な例え話も交えながら、かみ砕いて説明することを意識しました。
こうした説明により、参加者からは「どこで何が起きているのか分かって安心した」「ブラックボックスじゃなく、自分で仕組みを理解できた」といった声が上がり、AWSや生成AIの仕組みを身近に感じてもらえたようです。

参加者アンケートから見えた反響と気づき
勉強会終了後のアンケートでは、
- 「とても満足」「満足」といったポジティブな評価が多数
- BedrockやAmplify、Lambdaなど、普段触れることのないAWSサービスを体験できて新鮮だったという声
が多く寄せられました。
一方で、
- 「専門用語の意味が難しかった」
- 「何をしているのか途中で分からなくなった」
という意見もあり、初心者目線での説明や、作業ごとのアナウンス、図解の重要性を改めて実感しました。
また、
- 「AIチャットボットが実際に返答するのを自分の手で体験できて感動した」
- 「AWSのサービス同士がどう連携するのか分かってきた」
- 「資格取得や業務での活用イメージが広がった」
など、技術への興味や学びのきっかけになったというコメントも多く、進行役としてとても嬉しく思いました。
今後の開催方法や内容へのリクエストも多数いただき、より分かりやすく・楽しい勉強会にするためのヒントをたくさんもらえたと感じています。
まとめと今後への意気込み
今回のワークショップを通じて、AWSや生成AIは「難しそう」と思っていた方々が、「意外と身近に感じられた」「自分でも使えるかも」と感じてくれたのが何よりの成果です。私自身も、技術だけでなく「伝える力」や「一緒に学ぶ楽しさ」を実感できました。
これからも事業部の皆さんと一緒に、AWSや生成AIの面白さを広げていきたいと思います!














